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2022/12/24 ライフプラン
債券投資は、株式や投資信託などに比べて比較的安全性の高い投資商品として知られている
国や企業などがお金を借りるために発行する債券は、株式や投資信託などに比べて比較的、安全性の高い投資商品として知られています。債券のメリットや種類、リスクなどについて、専門家の解説を交えてご紹介します。【大平明日香】
債券は、国や地方公共団体(都道府県、区市町村)、企業などが、お金を投資家などから広く借り入れるために発行する有価証券の一種です。「お金を集めるために発行する」という目的では株式と変わりませんが、あらかじめ利率や満期日などの条件を決めた上で発行する点で異なります。
債券の主な発行条件には、以下のようなものがあります。
・額面金額…満期になったら返済される金額
・表面利率…額面金額に対し、1年間で支払われる利子の割合
・発行価格…新たに債券が発行されるときの価格。額面より安く発行されることもある
・償還日…満期日。額面金額が返済される日
・利払い日…利子の支払いが行われる日
債券に投資するメリットは主に、次の三つです。
・定期的に利子を得られる
・満期まで保有すれば、元本、すなわち額面金額が戻ってくる
・満期前でも売却して換金できる
利子は「半年に1回」などのペースで定期的に支払われ、債券を満期日まで持ち続けると額面金額が戻ってきます。また、債券は証券会社などで購入したり、売却して換金したりすることができます。額面より高く売れる可能性もありますが、元本割れを起こすリスクもあります。
債券にも以下のようなリスクがあります。
債券を発行した地方公共団体や企業などが財政難に陥れば、利息や元本の支払いができなくなったり、滞ったりする可能性があります。
こうした事態を防ぐため、債券の発行体の財務状況などを分析し、信用度を格付けする民間会社が国内外にあります。一般的には、信用度が高いものから「AAA(トリプル・エー)」、「AA(ダブル・エー)」、「A(シングル・エー)」、「BBB(トリプル・ビー)」などとランク付けし、BB(ダブル・ビー)以下はリスクの高い「投機的」な債券とされています。
格付けが高いと利率が低く、格付けが低いと利率が高い傾向があります。高い利率にしなければリスクの高い債券は買ってもらえないからです。
債券の満期を待たずに途中で売却する場合、当初購入した価格より下がっている可能性があります。一般的には市場金利が上がると債券価格が下がり、逆に市場金利が下がると債券価格は上がる傾向があるとされていますが、絶対ではありません。
外国の債券の場合、為替レートの変動によって損をする可能性があります。満期で額面金額が返還される際に、円高になっていると元本割れとなる可能性もありますので注意が必要です。
債券の種類は「発行元別」「新規か中古か」「利子の支払いがあるか」などによって、いくつか種類があります。
・公共債…国や地方公共団体などが発行
・民間債…民間企業が発行
・外国債…外国政府や企業が発行
・新発債(しんぱつさい)…新たに発行される債券で、価格はあらかじめ決められた発行価格で取引されます
・既発債(きはつさい)…既に市場に出回っている債券を指し、価格は市場のバランス(時価)で取引されます
・利付債…償還日まで一定の期間ごとに利子が支払われます
・割引債…償還日まで一切、利子が支払われない。代わりに額面より割り引いて、安く発行されます
債券の中で最も初心者向けとされているのが個人向け国債で、固定金利型(3年、5年)と変動金利型(10年)があります。
固定金利型は運用期間中、利率はずっと変わりません。変動型は半年に1度、市場金利によって利率が変わりますが、金利が低くなっても、年率0.05%の最低金利保証があります。
「生活の窓口」相談員でファイナンシャルプランナー(CFP認定者)の長沼満美愛さんは「今後、金利が上がると予想されるなら変動、下がると思うなら固定を選ぶとよいでしょう」とアドバイスします。
個人向け国債のメリットは、①1万円から購入可能②発行から半年ごとに利子が支払われる③発行後1年すれば、中途換金が可能(直近2回分の利子の返還が必要)――などがあります。
長沼さんは「1年たてば満期前に換金できるので、マイナスになることがない。とりあえずの資金の預け先としては何の問題もありません」と話します。実際、国債はかなりの低金利が続いており、リターンが少なくても安全な商品を選びたい方には向いているといえそうです。
これまで債券のメリットやリスクなどについて、ご紹介してきました。債券は株式ほどの大きな収益は期待できないものの、リスクを抑えた投資商品です。特に個人向け国債は初心者にオススメといえるでしょう。とはいえ、債券の種類によってはリスクが高くなります。格付けや金利、為替レートなどで左右されることがあるため、投資する際はしっかり確認しましょう。
参考元:【知りたい聞きたい お金のはなし:イチからわかる債券投資 | 毎日新聞 (mainichi.jp)】
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